2009年にスタートして以来、もはやAKB48の象徴的存在となったAKB48総選挙。第4回からはフジテレビが中継をし、AKB48のファンでなく世間一般の方からも注目されるようになりましたね。
順位に注目が集まる一方、投票数も大いに注目されてきました。特に、AKB48総選挙史上初の連覇を成し遂げた指原莉乃さんが獲得した投票数があまりも凄まじかったことから、組織票説も広まり組織票に難色を示す声もありましたね。実際、指原莉乃を推している方々が1人でたくさん投票していますので組織票は否めません。
では、組織票対策は必要なのでしょうか?今回は、AKB48総選挙で投票数上限設定が必要か否かを考察します。
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AKB48総選挙で初の連覇を達成した指原莉乃
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AKB48総選挙は、次回シングルの選抜メンバーをファンの投票数によって決定するイベントです。これによって次のシングルの表題曲をパフォーマンスする選抜メンバーが決定すると同時に、センターに立つメンバーも決まります。当然、ファンは推しメンを選抜に入れたい!センターにしたい!という強い思いから投票。メンバーもまた、選抜に入りたい!センターになりたい!という思いで総選挙に挑みます。
このAKB48総選挙への投票方法は大きく分けて2つあります。1つは、AKB48総選挙の投票券が封入されているCDを購入し、投票券に記載されているシリアルナンバーを使って投票。もう1つは、AKB48及びAKB48の姉妹グループのモバイル会員の場合、各モバイルごとに1人1回ずつ投票できます。現在、AKB48グループは6グループありますので、全てのモバイル会員である場合は6票入れられることになりますね。
ただ、基本的に投票数の上限はありません。CDを購入した分だけ投票することが可能です。よって、1人で大量に投票するファンも少なくありません。
その代表例が、AKB48総選挙史上唯一の連覇を達成した指原莉乃さんです。指原莉乃さんは、2013年、2015年から2017年とこれまで3度1位を獲得。投票数の最高記録は、2017年の第9回AKB48選抜総選挙で獲得した246376票でした。この年に2位となった渡辺麻友さんの149132票と約10万票という大差をつけての圧勝という驚異の結果に!
指原莉乃さんはこの2017年に限らず毎年2位に大差をつけての圧勝だったことから、AKB48ファン界隈では”指原莉乃の1位は組織票だ”と言われてきました。事実上、指原莉乃の独走である現状をよく思わない人が多くなっていったのです。組織票で投票数を稼ぐのは公平性に欠けるのではないかというのが、1部のファンの本音なんですよね。
序文でも触れたように、組織票は存在しています。「第67回NHK紅白歌合戦」で一般投票で選ばれたメンバーがパフォーマンスをするという企画で指原莉乃が2位となった際、指原莉乃は”「1人1票なので、私のファンは(組織票をする)お金持ちばかりだと思われず、正直うれしい”とコメント。組織票が存在していることは、指原莉乃自身も把握しています。
では、本当に組織票は公平性に欠けるのでしょうか?
組織票対策で投票数上限設定は必要なのか
投票数の上限を設定しない以上、組織票は今後も続くでしょう。となれば、指原莉乃の独走と同じような状況がまた起こるかもしれません。それを回避するには、投票数の上限を設定するしかないと思います。前々から言われていたように、1人1票にすれば組織票も自然と消滅します。
ですが、自分は投票数の上限設定には反対です。故に、組織票対策も不要と考えています。
AKB48総選挙は確かに1位(センター)を決めるという大きな目的があります。しかし、投票数の上限設定をしてしまうと総選挙をやる意味は半減してしまうとも思っています。
なぜなら、投票数に上限があるとまだ人気が出ていないメンバーがランクアップすることが難しくなってしまうからです。前途したように、総選挙は1位を決めるという大きな目的があります。ですが、それと同時にまだ選抜に入れていないメンバーにチャンスを与えられるというのも総選挙の役割だと思っています。
まだ人気や知名度の低いメンバーを推しているファンがたくさん投票しランクアップすることで、そのメンバーにスポットライトが当たる可能性が高くなってきますよね。実際、3連覇を達成した指原莉乃もこのパターンで今の地位を築いたのです。
第5回AKB48選抜総選挙からは、立候補制となったAKB48総選挙。メンバーであれば誰でも立候補できるのと同時に誰でも辞退をすることも出来ます。
この制度に対し、指原莉乃は、”若手メンバーは総選挙に出馬すべき”と発言。自身がかつて総選挙でファンに押し上げてもらったという意識があるからこその言葉でしょう。AKB48加入当時、アンダーで活躍してきた彼女がこの発言をするのは非常に説得力がありますね。
そもそも、単なる人気順を決めたいのであれば、メンバー個人の握手会の列の長さや握手券の売れ行きを調べればいいだけの話だからです。握手会の列の長さは握手会に行けば一目瞭然ですし、握手会の売れ行きも個別握手会の抽選申し込みをする際に完売となったメンバーが分かります。完売状況が分かれば、握手会人気も分かりますよね。
このように、人気順は運営だけでなくファンも簡単に把握できるのです。もしAKB48総選挙を1人1票にしてしまえば、結果は開票するまでもないでしょう。
AKB48グループを卒業する指原莉乃が今後AKB48総選挙に出馬をすることはもないでしょう。しかし、組織票は彼女に限ったことではありません。2017年、18年と速報1位だったNGT48の荻野由佳も然りです。
ですから、AKB48総選挙における投票数上限なしという制度は今後も変えるべきではないと個人的に思っています。
まとめ
今回は、AKB48総選挙で投票数上限設定が必要か否かを考察しました。
投票数上限なしという制度に賛否両論あるのは事実です。組織票が存在する以上、反対派の意見も理解はできます。
ただ、投票数上限を設定しないことで、指原莉乃さんや荻野由佳さんのように総選挙でファンに押し上げられて人気となるメンバーも出てくるのではないでしょうか。個人的には、そのような存在が今後も出てきて欲しいです。